装置紹介①:成膜装置初号機

山梨大着任後に作製したRFマグネトロンスパッタリング成膜装置を紹介します.
【0号機】着任時に垣尾先生から頂いた装置


【初号機】改造後の様子.装置の拡張性を高めるために,真空チャンバーの設計,各部品の組込みを行いました.真空チャンバー本体は自分では加工できないので,(株)スプリード様に作製頂いたものです.

【成膜中の写真】Ti電極膜の成膜をしているときのチャンバー内部の様子です.
紫色に光っている部分がArプラズマで,このプラズマ内部で発生したAr原子がTiターゲットに衝突することで,Ti粒子が飛び出し,基板上にTi膜が装荷されます.ターゲット材,導入ガスの変えることで,様々な金属膜や化合物膜を形成することも可能となります.


形成可能な膜:窒化アルミニウム(AlN)圧電膜,ScドープAlN圧電膜,CrドープAlN圧電膜,Al金属膜,Ti金属膜

AlN系圧電膜はスマートフォン等の移動体通信端末内臓の周波数フィルタ用途の薄膜共振子や発電デバイス応用を目指しています.
金属膜はそれらの電子デバイスの電極膜として用いています.

2019年度まではこの装置一台で電極膜,圧電膜を作製しており,効率が悪かったため,
2020/5/20現在は成膜装置2号機を作製中です.